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X広告運用で優れた効果を生み出す機能活用と独自分析システム

こんにちは、アドウェイズ広告事業本部です。
このnoteでは、私たちが日々取り組んでいる事業の内容や社員の働き方、そして私たちの想いについてお伝えします。

アドウェイズ広告事業本部は、「人」の創造力と「デジタルテクノロジー」を融合させ、本質的な広告価値を生み出し、広告主の課題解決およびマーケティング効果を最大化させ、持続的な成長を実現し続けています。

なかでも、デジタルメディアと向き合う運用部署「アドストラテジーDiv」は、日々、メディアアルゴリズムの研究と配信手法の研鑽による広告効果の最大化に取り組んでいます。

今回は、運用部署を牽引するリーダーの4人に、X広告の運用効果を最大化させる為の工夫や広告ソリューション、独自の配信手法について話していただきました。


X広告の重要性

――まずは、改めてX広告の重要性を教えて頂けますか?

横多 現在、デジタルマーケティングや広告プロモーションにおいて、SNSが欠かせない存在となっていることは言うまでもありませんが、その中でもアクティブユーザーが非常に多く、情報の拡散性が最も高いメディアが「X」です。

もともと「X」には、趣味や興味に関するコンテンツの情報を収集、発信するユーザーが多く、エンターテイメント関連のサービスとの相性の良さが顕著でした。

しかし、近年ではリアルタイム性のある最新ニュースを探しに来るユーザー、商品レビューを検索する人など多様なユーザーが集まり、あらゆる属性のユーザーに広告を届けられるプラットフォームに変化しつつあります。ひいては、デジタルマーケティングや広告プロモーションを行う上で、欠かせないプラットフォームと言っても過言ではないでしょう。

――アプリインストールや会員獲得のダイレクトプロモーションだけではなく、フルファネルでの施策においても重要なのでしょうか?

横多 はい。フルファネルでの施策においても、重要性は増していると考えています。

従来から、拡散やフォローの仕組み、即時性の高い発信が可能であることから、ファンコミュニティの形成やCRM施策での活用の有効性は一般的に広く認知されており、公式アカウントの運用やキャンペーン施策等で多く活用されてきました。

国内でのアクティブユーザー数は6,600万を超え、利用ユーザーの趣向や趣味、価値観の多様化も進んでいます。ユーザーの属性や行動を分析すると、広告主が提供するサービスを「認知していない」人や、「認知はしていても利用に至る程の理解がない」人が存在していることが分かり、そのことから認知や興味、理解を促すことが非常に有効となると私たちは考えています。この場合、認知やブランディングの施策として活用することも有効です。

また、特徴として「トレンド」が明確に可視化されており、いま「何が流行しているのか」「どんなことが話題となっているのか」が一目で理解でき、リポスト・引用といった特有の拡散機能が想定以上の拡散、いわゆる「バズ」を生み出すことも珍しくありません。

もちろん、誤解を招く広告や誰かを傷つけてしまう表現に充分、配慮をした施策の設計は必要ですが、活用の仕方によっては、情報感度の高いユーザーにリーチし、バズを生む事で、広告主であるお客様から生活者に対し提案するサービスをトレンド化できる可能性を秘めています。

そういった観点でも、X広告をフルファネルで活用していく事は、非常に重要です。

――広告事業本部では、いつ頃からX広告の効果を最大化する取り組みに注力してきたのでしょうか?

田中 広告事業本部では2013年頃から、X広告の重要性を認識し、専門の運用チームを立ち上げて、ノウハウを蓄積しています。

また、API連携(※)を活用し、広告運用をサポートする独自ツールを開発するなど、より円滑かつ効果的な運用が出来る体制と仕組みを構築してきました。

※API連携=システム間でデータや機能を連携し、利用できる機能を拡張すること

――10年以上に渡り、運用ノウハウを構築されているのですね。
姿勢を変えることなく、X広告運用に注力される理由は何なのでしょうか?

横多 最近では、経営の変化に伴うサービス名や様々な仕様の変更もあり、広告メディアとして絶えず変化をし続けています。

しかし、Xでのコミュニケーションを好み、利用する、たくさんのユーザーは確実に存在し続けており、趣向や趣味、価値観を通して接触するという意味でも、X広告でしかアプローチ出来ないことも多いと考えています。

絶えず新しい情報を欲している感度の高い生活者へ、お客様のサービス情報を伝えていくためにも、これからもX広告に注力していく必要があると考えています。

――X広告運用において、一般的にはどのような機能を活用し配信されることが多いのでしょうか?

横多 X広告は多彩なターゲティング機能が存在し、非常に充実しています。そして、掛け合わせて設定することが可能です。

一般的には、性別/年齢でのターゲティング設定と、サービスとの親和性が高いと想定されるアカウントのフォロワーに配信するハンドルターゲティング機能か、特定の指定したキーワードを検索、もしくは指定キーワードが含まれるポストに接触したユーザーをターゲティングするキーワードターゲティング機能を掛け合わせ、ターゲティング精度を高めた配信を行うか、もしくは、これらのターゲティング機能の配信を並走させ、効果の検証を行います。

独自配信手法

――一般的な配信手法と、アドウェイズが基本とする配信手法がよく理解できました。
その他に注力している配信手法はあるのでしょうか?

金井 はい。昨今は、X内で検索されたキーワードと連動し配信を行う、「キーワード広告」(投稿ポスト内のキーワード接触ユーザーにターゲティングする「キーワードターゲティング」とは異なる)と、ブロード配信を行い、大きなターゲット母集団の中から機械学習により最適化されたユーザーを抽出し、テキスト広告やクリエイティブのPDCAを推進する広告手法に注力しています。

私たちは、豊富なターゲティング機能が存在する、Xという広告メディアにおいて、これらの配信手法を組み合わせて活用していくことで独自の配信手法を確立し、良好な効果を創出することが出来ないかと、日々模索を続けておりました。

その中で、最近は『エンゲージャーターゲティング』という新しいターゲティング機能を活用することで、独自の配信手法を実施しております。

――『エンゲージャーターゲティング』とは、どんなターゲティング機能なのでしょうか?

金井 『エンゲージャーターゲティング』は「特定のポストにいいねやリポストなどのエンゲージメントを付けたユーザーにリターゲティングする機能」です。

オーガニックポストや特定のキャンペーン内のポストを指定し、いいね、リポスト、返信を含むすべてのエンゲージメントを対象にできるほか、動画の再生や、インプレッションもエンゲージメントとして対象にすることができます。

ほかにも、外部WEBサイトなどでの接触ユーザーではなくX内での接触をリターゲティングできるため、タグ設置などの工程が不要なうえ、接触ユーザーと配信対象ユーザーの照合において、マッチする確度が高く、効果を高めやすい強みを持っています。

――エンゲ―ジャーターゲティングを活用し、良好な広告効果を生み出せた事例があれば、教えてください。

金井 ライブ配信アプリの配信で、大きな効果を創出することが出来ました。

●キーワード広告
●ハンドル・キーワードターゲティング
●エンゲージャーターゲティング
の、3つのキャンペーンを同期間に並走させ、広告配信を行っていたのですが、この中でも最もパフォーマンスが良くインストール獲得単価を抑制できていた「キーワード広告」キャンペーンでの広告接触ユーザーに対し、『エンゲージャーターゲティング』の配信を行いました。

結果として、「ハンドルターゲティング」や「キーワードターゲティング」と比較して、iOSにおいてはインストール獲得単価を約15%低減することができ、Androidに関しては同比較で、約53%も低減することが出来ました。

エンゲージの母集団を生む起点となる「キーワード広告」キャンペーンで効率的に配信できていたことが、効率化とインストール拡大ができた一因だったと考えられます。

「キーワード広告」は機能の特性上、目標インストール単価を達成するため、さらに効率を合わせながらインストール数の最大化を行っていくには限界があります。ひいては、配信ボリュームを伸長させた上でインストール数を増加させることができたのは、『エンゲージャーターゲティング』の活用があってこその成果だと考えています。

こういった「キーワード広告」に接触した利用意向の高いユーザーに『エンゲージャーターゲティング』でリターゲティングを行い、配信全体の効率化とインストールや会員登録などの拡大を図る配信手法は、様々な業種の検証において高い確率でパフォーマンスを上げることができています。

――高いパフォーマンスが創出できた時のお客様の反応を教えてください。

金井 例えば、「想像以上の改善に繋がり、驚いた」「日々の研究や工夫でこのような効果がでるとは思わなかった」「接触回数や内容を変化させることによって、利用意向を確実に高めることが出来ている良い事例」「プロモーション計画の追い風となり助かっている」というお声を頂いています。

インストール獲得単価も、想定よりも圧倒的に改善できた上、インストール数の拡大も図ることができたこともあり、お客様の満足度も高かったのではないかと思っております。

個人的にも「これ以上の改善が難しい」と思っていた状況から、目に見えて大きな改善が図れたことは、非常に嬉しい成果でした。

多彩な機能活用を支える独自分析システム

――ここまでのお話で、日々の工夫や検証により独自の配信手法が確立できていることがわかりました。
なぜ、このようにメディアが持つ多彩な機能の活用ができるのでしょうか?

大副 多彩な機能や新しい機能が継続的に活用されない理由は、「配信初動の効果が非常に悪い」「配信量が安定しない」「一定期間、配信してみたけど効果が悪かった」など、効果が良好ではないという判断を早急にしてしまうからだと思っています。

しかし、今回お話させていただいたX広告のさまざまな機能は、何度もテストを重ね、リリースしているものであり、一定以上のメリットが存在しているはずです。

私達は独自分析システム『Media Analyzer 4X』を活用し、広告配信での挙動を連続したデータとして分解、確認を行っています。そのため、「この部分は機能のメリットではないのか?」「このようなタイミングで利用するならむしろ効果的ではないのか」など、細かい粒度のデータからしか把握できないような変化も逃さない運用環境を整えています。

こういった、細かい数値の変動や僅かな挙動を見逃さない体制が、多彩な機能の活用を可能にしています。

※Meadia Analyzer 4Xのリリースはこちら

――『Media Analyzer 4X』では、具体的にどのような数値をモニタリングされているのでしょうか?

大副 管理画面で確認できるデータはもちろんですが、それらの数値を可能な限り最小粒度まで分割し、日にちや時間レベルでの推移データとして、モニタリングできる環境を整えています。

加えて、過去の長い期間に渡り構築してきた配信データとの照合や、広告メディアの仕様を分析したうえで導き出した独自指標など「広告運用上、参照すべきデータ」も自動生成し、メディア管理画面数値もあわせて確認し、分析を行えるようになっています。

そのため、数値の結果や傾向だけを見るのではなく、「なぜその数値になったのか」「どのような要因が作用しているか」「今後どのような挙動をみせるのか」など、すべての運用者が運用上の調整や外部環境要因による広告効果との因果関係を把握、分析できます。

――『Media Analyzer 4X』でのモニタリング、分析で機能の活用を判断した具体例があれば、教えてください。

大副 「エンゲージャーターゲティング」を活用した事例においては、初動でのインストール獲得単価は高く推移していました。

その場合、先ほどお話したように、配信初期の段階で効果を判断してしまい「獲得効率が悪いので配信を停止しましょう」と広告がストップされるケースが多く見られます。

しかし、『Media Analyzer 4X』で複数の指標を同時に分析した結果、それまでの配信と比較しても、非常にクリック率が高く、あわせてエンゲージメント率も高く推移していることもわかりました。

そのため「もしかしたら、興味関心の高いユーザーにリーチできているのかもしれない」「このまま配信を継続すれば、拡散されてからの成果も見込めるかもしれない」ということを推察することが出来ました。

そういった分析を経て、お客様への説明を行った上で、継続して配信を行った結果、遅れて、成果とするインストール数が増加し最終的な獲得効率は大きく改善した結果となりました。

もちろん『Media Analyzer 4X』を活用しない一般的な運用においても、細かくデータを分析すれば同じような結果になると思われます。

しかし、連日細かいデータを推移でモニタリングし、各数値ごとの相関を分析し続けるのは作業量として現実的ではありません。『Media Analyzer 4X』はそのようなデータモニタリング環境を、運用部署の運用者全員が「誰でも」「いつでも」「迅速に」活用することが可能です。

――『Media Analyzer 4X』の今後の展望を教えてください。

大副 今後はさらにAIを活用し、過去のデータから導き出される将来の挙動予測を行えるようにしたり、運用設定や調整のサジェスト機能を強化し、どの運用者であってもさらに高水準の広告配信が可能になる状態を目指していきたいです。

『ななしいんく Amplify』

――X広告に対する新しい取り組みがあれば教えてください。

横多 2024年9月に、連結子会社であるVTuber事務所「ななしいんく」を運営する774株式会社とX社と共同で「Amplifyスポンサーシップ」パッケージの『ななしいんく Amplify』の提供を開始いたしました。

※『ななしいんく Amplify』についてのリリースはこちら

横多 「Amplifyスポンサーシップ」パッケージとは、X社とコンテンツパートナーが協業する「プレミアムコンテンツ」を活用した広告配信を行う手法で、コンテンツの強さに加え、会話促進、認知の獲得、意向の醸成など、さまざまなニーズに合わせカスタムできる柔軟性が魅力のパッケージとなっています。

今回、提供をスタートした『ななしいんく Amplify』は、他のVTuber Amplifyパッケージと比較しても、リーズナブルに実施することが可能です。今までAmplifyパッケージでの広告施策を実施したことがないお客様にも、この機会に是非、お試し頂ければと考えています。

――『ななしいんく Amplify』はお客様にどのような価値を提供するのでしょうか?

横多 YouTube LIVEの構成は、企画や構成をお客様とすり合わせて固めていくことが前提ですが、『ななしいんく Amplify』はお客様のサービスを紹介するだけでなく、推したい機能やセールスポイントを、ターゲットユーザーが好意的な印象を持つVTuberが説明してくれるため、ユーザーのサービスへの共感や理解が深まります。

また、Xの強みである拡散による話題化も期待でき、認知や興味などの態度変容から購買や会員登録、アプリインストールなどの行動変容の促進を通貫して実現したいお客様に、最適なパッケージとなっています。

――『ななしいんく Amplify』と「エンゲ―ジャーターゲティング」を掛け合わせることで実現できる広告配信手法はあるのでしょうか?

横多 『ななしいんく Amplify』を活用したYouTube LIVEの視聴ユーザーや、X広告配信時の接触ユーザーに対しても、リターゲティング配信を行うことができます。これにより、態度変容から行動変容への促進をより強固にすることが可能です。

今後の展望

――今後、Xは広告メディアとしてどのような存在を担っていくと思われますか?

横多 現在のアクティブユーザー数から考えると、お話した通り、日本でのデジタルマーケティングでは欠かせない存在であり続けるのではないかと考えています。

また、やはりリアルタイム性と拡散性から「トレンドと熱量を作り高めていくメディア」であるとも考えています。そういった意味でも熱量とトレンドを醸成していかなければならない、これからのデジタルマーケティングでは欠かせない存在なのではないかと思います。

――広告事業本部としては、X広告の運用を通してどのような未来を実現していきたいですか?

田中 今後も重要な広告メディアであることは、横多からもお話した通りですが、私達、広告事業本部はお客様の事業成長に貢献するマーケティングを実現したいと常日頃から考えています。

X広告運用においては、効果を最大化する活用方法の設計や、独自パッケージの開発、独自の分析基盤を礎とした配信手法の確立、生成AI活用を念頭に置いた最適なクリエイティブの研究・開発など、広告効果を最大化し、お客様の事業成長に貢献できるよう積極的に取り組んでいきます。

――X広告に対する取り組みが良く理解できました。
本日はありがとうございました。


アドウェイズ広告事業本部は、今後もお客様と共に成長を遂げることを目指し、デジタルマーケティングの最前線で挑戦を続けてまいります。今後の展開にご期待ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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